【ポケモン】地獄の耐久ランクマwithフォクスカッチ

それはとある一言から始まった。

「そういや今作でのビークインってやることあるの?」

そこから始まってしまった「一番チャンスのなさそうなポケモンはどれか」談義。盛り上がる会話の中でふと、思いついてしまったことがあった。

「ヤバめなポケモン絶対選出のランクマッチって面白そうじゃない?」

今回はそんな形で開催された、地獄のランクマッチ耐久戦について、戒めのためにまとめておきます。

ルール

  • 話し合いにより、6匹の"""ヤバめ"""なポケモンを選定する
  • 上記6匹から2匹ずつ、くじ引きにて担当ポケモンを選ぶ
  • 選ばれた2匹含む6匹のパーティを育成する
  • 2匹のうちいずれかを絶対選出にてランクマッチを行う
  • 該当するポケモンが技を一度も打たなかった場合は勝利にカウントしない
  • 2匹のポケモンそれぞれで最低1勝する
  • 計5勝したら終了

選抜メンバー

型検討

フォクスライ

剣盾で新登場した、最序盤から手に入る悪ポケモン。最序盤から悪ポケが手に入るのはルビサファ以来なのかな?
彼のステータスがこんな感じ

HP 攻撃 防御 特攻 特防 素早 特性
フォクスライ 70 58 58 87 92 90 にげあし
かるわざ
はりこみ(夢)
レパルダス 64 88 50 88 50 106 じゅうなん
かるわざ
いたずらごころ(夢)

おそらく競合対象となるであろうレパルダスのステータスも併記してます。にげあしは対戦に於いては死に特性、はりこみにいたっては夢個体のレイドが存在しないので手に入らないので特性がかるわざで確定になること、同じ悪タイプであり、覚える技も似通っているのでここかな、と。
種族値で見るとACSは全て負けており、HBDが上回っているというわかりやすい形。
レパルダスが覚えない特殊技がサイキネとマッドショット程度しかないため特殊アタッカー運用はレパルダスとの差別化が難しそう。
じゃあ物理型はどうかというと、レパルダスの覚えない噛み砕くと三色牙、はたきおとすという優秀な技は覚えるものの、どうやってもAが足りないので現実的ではない。
とすると補助型になるんですけど、補助型において最強レベルの特性いたずらごころを競合相手が持っているというこの惨状。とはいえこのルート以外はないのでここでどうにか活路を見出していきたいですね。
まずかるわざがいたずらごころに勝っている点の検討ですが、素早さの上昇なので攻撃技も上から撃てるようになること、補助技を撃つ際に素早さの逆転が起こることの2点かなと。前者は語るまでもないので省略、後者はたとえば後攻みがわり→道具消費で素早さ逆転になると、本来1ターンの行動保証のところが2ターンの行動保証になるっていうのが大きいですかね? これを実現しようとすると、後攻で身代わりを出せる体力を残しておく必要があるので、一度は素で受けて且つHPが3割程度は残らないといけないんですけど、それを考えるとこのギミックは耐久値が(レパルダスと比較して)高いフォクスライにあっていそうな感じがしますね? なので耐久に厚めに振った上で身代わりは使用していきたいという方針が固まりました。
さて、それ以外の技をどうするか。レパルダスが覚えず、フォクスライが覚える技で有用そうなのは捨てゼリフと高速移動あたりかな、と。有利対面でみがわりを貼りつつ、後続に対して身代わりを盾に捨てゼリフで有利対面を作って後ろの積みエースで全抜き、という戦法も考えられなくはないですが、そもそもフォクスライの有利対面自体があるのか不明な点、フォクスライより全てのステータスが高いシルヴァディで同じことができる点からあまり効果的ではなさそうであるという点から、捨てゼリフの有効活用は難しそうです。となると高速移動になりますが、かるわざも考慮するとフォクスライ自体の速度は過剰気味になりそうですね。
じゃあ、バトンしちゃいましょうか!
ここまででみがわり、バトン、高速移動まで確定ですが、あと1枠をどうするか。耐久に厚く振る都合、攻撃技の火力が期待できない(最悪悪波連打で怯みゲーができないではないが)こと、絶対選出というルールと後述のマラカッチがかなりピンポイントな活躍しかできなさそうなことから、バトン先に選択肢を持てるほうが強そうです。フォクスライの覚える残りの積み技で使えそうなのはつめとぎ、わるだくみあたり。フォクスライがDに厚いポケモンなので特殊技を呼びにくく、弱点となる闘/妖/虫を等倍以下で受けられるアイアントにつめとぎをバトンできれば強そうです。また、わるだくみは適当な特殊アタッカーにつなぐだけでも十分効果が期待できそうですね。パーティ的に刺さりそうなほうを選択することにします。

マラカッチ

第5世代初出の草単ポケモンヒヒダルマが生息してた砂漠に一緒に出現したような記憶があります。常に砂ダメ受け続けるのは苦痛じゃないんだろうか。
ステータスはこんなかんじ

HP 攻撃 防御 特攻 特防 素早 特性
マラカッチ 75 86 67 106 67 60 ちょすい
ようりょくそ
よびみず(夢)
ナットレイ 74 94 131 54 116 20 てつのトゲ
きけんよち(夢)
ノクタス 70 115 60 115 60 55 すながくれ
ちょすい(夢)

タイプは違うけれど水相手に強く出ることができ、接触技でダメージが通るということでナットレイを競合対象として記載。ノクタスは現環境で使用不可ですが参考として並べておきました。
鈍足かつ並以下の耐久、ほどほどの火力。特性はどれも有用で、ようりょくそ発動で補正なしでも最速ドラパルトが抜け、ちょすいorよびみずであれば繰り出し性能が上がります。よびみずは地味に貴重で、現環境だとマラカッチトリトドンしか持っていない特性だったりします。パーティ的に考えて、フォクスライ+バトン先2or3枠が確定になっているので、そこに晴れ起点枠まで入れるとパーティとして見れる範囲が狭まりそうなので、ようりょくそは却下。そこまで耐久が高くなく、1/4回復したところで確定数が変わる対面が多くないため、特性はよびみずがよさそう。
技に関しては不意打ち、どくづき、ドレパン、とびはねると草タイプにしては広めの技範囲を持つも、その全てがA86から放たれる物理技。対する特殊技は草技以外はハイボとウェザボのみ。草技はギガドレ花舞リフストとよりどりみどりなんですけど。というわけで完全なアタッカー構成での運用はあまり効果的ではなさそうです。補助技はどうかというと、現環境ではトゲデマルマラカッチしか覚えない貴重な技、ニードルガードを覚えます。これだけで差別化要因になるのでここは採用したいところ。それ以外は晴れ下で足りない火力を補えるせいちょうがありますが今回は採用できず。襷せいちょう両刀型とかちょっと面白そうですけど。宿り木も覚えるのでニードルガードと併せてやどまも戦法が可能ですが、それをやるならナットレイがほぼ上位互換になりそうなので、それを主軸にはしないほうがよさそう。ナットレイにはない先制技のふいうちと、呼び水によるC上昇を活かすための特殊技を採用していきたいですね。

完成したパーティ

バトンフォクスライ

持ち物 カムラのみ
特性 かるわざ
性格 おだやか
実数値 175(236)-x-86(60)-x(4)-146(164)-116(44)
技構成 みがわり バトンタッチ わるだくみ こうそくいどう

今回の主役その1。バトン用の積み技は高速移動とわるだくみを選択。バトン先は後述。
かるわざを発動させるための持ち物は能力アップきのみからカムラを選択。
Sはかるわざ発動時最速スカーフドリュまで抜けるように調整。Hは16n-1調整ですが、身代わり3回でカムラ発動しないことにクソほど苦しめられたので4n調整が正解です。その上でDを特化ニンフのハイボ確定耐えするよう振り、余りをB。そうしたら端数が出てしまったのでとりあえずCに振りましたが、この4は使いみちがない4です。
理想ムーブは積み技積む→一発受けてカムラ発動→先制バトンで後続全抜き。この動き、なんと一度も決まりませんでした。というのもDに振りすぎて特殊技では全くカムラ圏内までいかない、Bを削りすぎたので物理技は一撃も耐えないという状況に。もう一つの理想ムーブは身代わり残した状態でバトン。こっちは何度か成功しました。ドヒドイデの熱湯程度ではみがわりが割れなかったため、積み技ガン積みした状態かつみがわり残しの状態でエースを着地できました。
まあ火を見るよりも明らかなことではありましたが、挑発にクソほど弱い。なんで挑発が身代わりを貫通するんですか???
それでもマラカッチよりは選出しやすく、フォクスライ+バトンエース@1みたいな選出は多かったですね。通せば勝てるので。通らなかったけど。

脱出パックマラカッチ

持ち物 だっしゅつパック
特性 よびみず
性格 ひかえめ
実数値 175(196)-x-87-173(252)-93(50)-82(12)
技構成 リーフストーム ふいうち ニードルガード やどりぎのタネ

今回の主役その2。
メインの役割対象は水ロトム。水技に合わせて交換しCを上げ、相手が引っ込めた先にリフストで負荷をかけつつ、脱出パックで有利対面を作れるようにするのが狙いです。水技を完全に無効にできるためタイプ相性お構いなしに火力でゴリ押してくるこだわりエラがみくんを完全に止められる、交代先に負荷をかけた上で有利対面を作れる、バトンエースを襷で超えてきた相手をふいうちで狩れるという点でナットレイに勝ります。逆にそれ以外の耐久面ではナットレイに勝てる要素がないので、やどまもに期待した選出は行なえません(4倍弱点がない点で勝るのでは?という点についてはBが1.7倍、Dが1.5倍程度ナットレイのほうが高いため、炎技の被ダメについてもマラカッチナットレイに大きく勝ることはなく、逆に弱点の多さ、耐性の少なさは大きく水を開けられています)。
最大限負荷をかけられるようC特化252振り、Sを4振りバンギ抜き、Hを16n-1調整です。残りは水ロトム意識でDに回しました。
使用してみた感想ですが、パーティに入れておくだけで強く水ロトムやウオノラゴンを牽制できる点は評価できると思います。それぐらいかな・・・。基本的に役割を持てる対象がとても少ないため、選出すること自体が難しいタイプの子でしたね。一応想定していた水ロトムのドロポンに合わせてマラカッチを出し、後続のキッスに対してリフスト当てつつ有利対面を作るというのは実現できました。また、こだわっているウオノラゴンに対してエラがみを打たせず、ニードルガードと宿り木で削った上で後続が狩れる状態に出来たので、選出できればどうにかなります。

特殊ドラパルト

持ち物 ラムのみ
特性 すりぬけ
性格 ひかえめ
実数値 168(36)-x-95-167(252)-95-190(220)
技構成 りゅうせいぐん シャドーボール 10まんボルト かえんほうしゃ

フォクスライのバトン先その1。わるだくみ+カムラをバトンして全抜きを狙います。
可能な限り火力を上げておきたいのでC特化252振り、Sを最速120族抜きまで振って残りHになってます。エースバーン意識の数値ですが、どうせここまで振るならという気持ちで120族まで抜くようにしてます。
特殊型なので威嚇が怖くないこと、壁や身代わり展開から不利にならないようすりぬけを選択しています。実際エルフーンが対面して身代わりうってきたりしたので、わるだくみバトンした上でもあまり警戒されないのかもしれません。
技はシャドボは確定、炎技は命中を重視して放射。竜技は等倍しか取れない相手に対してゴリ押しできるようにするために命中率には目を瞑って流星群を選択。最後一枠は悩みましたが、ギャラやキッスにとおり麻痺のワンチャンを期待できる10万を採用しました。
持ち物は麻痺による機能停止を嫌ってラムに。流してこようとするあくび持ちにも有利に立ち回れるようになります。火力アップアイテムでもいいとは思いますが、バトン時に被弾する点、全抜きを狙うため行動回数が増える点を考慮すると珠よりは帯のほうがよさげですかね。
ドラパルトを採用した理由としては、まず足が速いこと。バトン時に被弾するのでそれ以降の被弾は最小限に抑えたいので。そして特殊の技範囲が広いこと。全抜き狙うのであれば当然そうなります。あとはおまけ程度に、フォクスライの弱点である闘を透かせること。バトン時の無償降臨が少しだけ期待できます。
使ってみた感想ですが、恐ろしく強いです。バトン成功させちゃえば勝ちみたいな試合が多かったので、かなりおすすめです。

弱点保険ドサイドン

持ち物 じゃくてんほけん
特性 ハードロック
性格 ようき
実数値 221(244)-177(134)-150-x-75-84(132)
技構成 じしん ストーンエッジ かみなりパンチ ヘビーボンバー

フォクスライのバトン先その2。高速移動(+カムラ)をバトンして上から負荷をかけていきます。
特性はハードロック一択。高速移動で最速100族抜きになるようS調整。弱点保険で火力を担保するために耐久に厚く振って奇数になるよう244で止めて残りをAに。なんですが、これ計算ミスってました。普通にいじっぱでも実数値84は実現可能なので、同じ調整であればH244-A78-S188のいじっぱが正解です。Aの実数値が10上がります。雑魚雑魚の雑魚。
技構成はタイプ一致の地震とエッジを採用。より安定を求める、怯みを期待するという意味では岩雪崩もありですが、弱点保険発動していない状態で少しでも火力を出すためにエッジにしました。上記2つで浮いてる鋼への打点がないのでかみなりパンチ、もう一方のエースが抜群をとれない妖意識でヘビーボンバーとしました。闘技はアムハン馬鹿力ともにステータスが下がってしまうのでバトン先エースとしては採用しにくく感じた点、ダイマックス時の威力が変わらない点、新環境での需要増といった点からかわらわりが採用候補になると思います。
高速移動をバトンするということで、鈍足高耐久高火力なポケモンを暴れさせたいということでドサイドンを選択しています。また、マラカッチを動かしやすくするため、水技を誘うという役割もあります。 十分働いてくれはしたものの、ドラパルトほどのめだった活躍はありませんでした。火力上げた状態でバトンされるわけではないので初動火力がないのが原因かもしれません。バトンエースとしてというよりは普通に単体性能で活躍した印象です。

整地カバルドン

持ち物 オボンのみ
特性 すなおこし
性格 わんぱく
実数値 214(244)-132-185(244)-x-95(20)-67
技構成 じしん あくび ステルスロック ふきとばし

バトンエースが全抜きできるように整地を行うカバルドンです。
いじっぱミミの珠剣じゃれじゃれをオボン込確定耐えできるように降って残りDです。
技構成はテンプレそのもの。ふきとばしか岩石封じかが択になるぐらいだと思います。ふきとばしにした理由はオニゴーリが嫌いだからに他なりません。
採用理由は前述の通り、エースが着地する前にステロと砂でダメージを稼いでおく+タスキや頑丈を潰すことができることです。ほかにパーティとして重めなミミッキュに対抗できること、砂を撒くことでドサイドンの耐久を底上げできることなんかもあがります。あとはマラカッチ用に水を誘う役割も期待しています。
期待どおりの活躍をしてくれました。無振りでも地震でしっかり火力が出せるのがえらいですね。マラカッチと一緒にこだわりウオノラゴンを詰めにいけることに強みを感じました。

HDナットレイ

持ち物 たべのこし
特性 てつのトゲ
性格 なまいき
実数値 181(252)-114-152(4)-x-184(252)-36
技構成 ジャイロボール パワーウィップ まもる やどりぎのタネ

テンプレHDナットです。パーティ全体として特殊耐久に薄く、マラカッチ以外に水の通りが良すぎるのでなんとなく採用してみました。
パーティとしては失敗でした。ナットレイがいることで相手の水ロトムの選出を強烈に縛ってしまう、また仮想敵がマラカッチと似通っていることもあり選出のチャンスがない(ナットレイを出している場合ではない)ため、このパーティにはあっていないと感じ、ウオノラゴンに変更しました。

じならしみがわりウオノラゴン

持ち物 しんぴのしずく
特性 がんじょうアゴ
性格 いじっぱり
実数値 191(204)-121(204)-146-x-100-108(100)
技構成 エラがみ げきりん じならし みがわり

ナットレイのかわりに採用した3枠目のバトン先。足を速くして上から殴ればいい。
以前構築記事を見て使いたいと思っていた型をこのパーティ用に調整してみました。Hを16n-1、Sを高速移動で最速ドラパルト抜きで残りA。執拗に16n-1調整するのは自分が砂を撒くためです。
高速移動バトン成功するとエラがみで蹂躙でき、みがわりじならしで単体でも動け、なおかつ耐久がかなりあるのでバトン時の被弾を許容できる点でパーティとの相性は非常によく感じました。マラカッチ以外で水が受からない問題も解消できます。が、そもそもこのパーティに必要なのはギミックが決まった際に強いポケモンではなく、ギミックを阻害せずにギミックなしでも純粋に強いポケモンだということに気づいてしまったので、残念ながらリザードンへ入れ替えとなりました。

キョダイリザードン

持ち物 いのちのたま
特性 もうか
性格 おくびょう
実数値 153-x-99(4)-161(252)-105-167(252)
技構成 かえんほうしゃ エアスラッシュ ソーラービーム りゅうのはどう

サポートがなくてもただ出して強い枠。やっぱこういう枠必要なんすね~~~。
性格、努力値振りは以前使用していたハガネールパに入っていたリザードンと同じですが、特性と技構成が違ってます。キョダイマックス切れた状態でもより安定して戦えるよう、連続で打てる放射、比較的命中安定なエアスラ、ヒトムに等倍で通せるりゅうはといった構成に。
カバルドン同様、キョダイゴクエンによってタスキを潰せる都合、バトンエースとの相性はいいです。また、弱点の岩と電気をそれぞれエースが半減以下、水はマラカッチで受けられること、ダイバーンではないため砂が止まないことなど、比較的今回のパーティと相性がよかったりします。
最終的にはリザがダイジェット→キョダイゴクエンで1匹+アルファ飛ばした状態からスタートする試合展開になりました。やっぱり単体性能って正義なんですね!!!

総括

5勝するのに3時間ぐらいかかりました。
もう二度とやりたくないです。
基本的に強かった選出はスライドラパカバの並びとカバドサイマラカ、後半はリザドサイマラカの並びが比較的回しやすかったです。前述どおりドラパへわるだくみバトンが決まったときの気持ちよさは一度試していただきたい。バトンパ自体が使ってておもしろかったので次のシーズンはバトンをメインギミックに据えてやっていきたいですね! フォクスライは多分使わないけど!!!