【ポケモン】ポケモン対戦環境について

話題になっていたことに言及する奴します。

発端はこの記事。
gyonigyoni.hatenablog.com

ざっくり言うと、「ポケモンの対戦やってみようと思ったけど準備がしんどすぎて挫折した」という話。

いや、そりゃそうでしょ。

ポケモンってそもそもめんどくさい

まず第一に、ポケモンの対戦環境構築ってクソほどめんどくさいんだよね。
対戦に必要な道具を集めて、必要な性格の親を集めて、厳選して、努力値振って。今作では技レコード回収とかいうのも追加された。しかもこれを最低でも3匹、ちゃんとやるなら6匹必要となるんだから、やること多すぎなんだよな。前と比較して簡単になったからってそりゃ相対的にマシってだけだし、なんだったら高個体出やすくなった分理想個体にしなくちゃいけないみたいな論調も増えてきた。それだと全然楽じゃない。
スマブラだったら友達の家行ってキャラ選べば対戦できるからね。勝てるかどうかは別として。

最初から高みを目指す必要はない

上のようなことを言うと、よくわからない層から「スマブラだってちゃんとやろうとするならキャラ研究や練習は必須だ!バカにするな!!!」みたいな言葉が飛んできかねないなと思いながら書いてるんだけどね、私書いたじゃん?”勝てるかどうかは別として”って。
極論、ポケモンだって好きなポケモン6匹捕まえてみて、ちょっとレベル上げてみたら対戦してみてもいいんだよ。そりゃランクマッチでは負け越すだろうけどさ。でも相性とか立ち回りとかが上手いこと噛み合えば何度かに一回は勝てたりするんじゃないかな。ローカルなコミュニティがあれば同じ条件で対戦してくれる人を探してみてもいいかもしれない。
それで楽しいと感じられて、勝てるように努力してみたい!と思ったら色々調べてみればいいし。あんまり楽しくないと思ったら図鑑を揃えるもよし、ポケホームが解禁されればポケモンを一旦避難させてもう一回シナリオをやり直すのもいいかもしれない。

じゃあなんでハードル上がって見えるのか

一番は周りの人間が悪い。
6Vメタモンが必須だとかいうのは頭沸いてるとしか思えんし、なんで新規参入者を排除したいのかと甚だ疑問。3世代以前でも6Vメタモン用意してから対戦始めたんか?マウントでも取りたいんか?だったらランクマッチ上位取ってランクマッチ参加者に対してマウント取ったほうがええんちゃう?
もう一つは参入したタイミングがよくなかったのかもしれない。
私のポケモン初プレイはサファイアで、当時私は小学生だった。そのころはまだガラケーの時代だったし、そもそも周りで携帯持ってる人すらいない。それに家にパソコンがあるというのも少なかった(これは単純に生活レベルの差かもしれない)。
そうすると、三値なんて知るすべがないし、一番強いのはLv100のカイオーガレックウザでしょっていうのが普通にまかり通る。で、一緒に遊んでる友達も大概そういう認識なので、結果として同じレベルで対戦が楽しめるということになる。そういうステップがあるから、ポケモンの対戦は楽しい!という認識が先に生まれる。努力値とかを調べて遊ぶようになったのはそれから数年後、ソウルシルバーになってから。確か中2か中3で、携帯を使ってモバゲーの小説を参考にした気がする。このころはポケモンの対戦するときに、「努力値とか意識してるけどいい?」って確認入れてた記憶がある。
時は流れて2019年。ガラケーの時代からスマホの時代へ。片手でなんでも調べられる世の中になりました。手元の端末で「ポケモン 育成」と調べようものなら無数のクソアフィ記事がヒットするようになりました。前人たちが培ってきた環境構築の基盤がさも簡単で当然であるかのように書かれた記事が転がっています。たしかにこの状況では、対戦への参入はハードル高く見える。

情報社会の弊害

この調べればなんでも出てくるというのって、実際問題ゲーム業界に良く作用してるのか悪く作用してるのかけっこう疑問。手軽に上級者の情報が手に入るという面ではいいのかも知れないけど、手探りで楽しむという要素は失われちゃってる気がするんだよね。これはポケモンだけに限らず、ハースストーンとかでも、調べれば強い構築がすぐ出てきちゃうから、勝ちたいなら手探りでやるなんてことせずそれを真似すればいいって状況になってる。

「勝ち」と「楽しい」

結局問題はここに収束してきてしまうのだけれど。「勝つ」ことと「楽しい」の両立のさせ方なんじゃないかなーって気がするよね。

対戦環境構築のところで意図的に省いた項目があって、それがポケモンの型を考えるということなんだけれど。私はこの考えてる瞬間が一番楽しいし、ここを作業と同じ括りにしたくなかったから。どんな技を覚えるのか?どういう立ち回りができそうか?どの対面に強くてどの対面に弱いのか?そうやって試行錯誤するのが楽しいゲームだと思ってる。だから仮に負けたとしてもそれをフィードバックしてまた構築を見直せるし、勝てたらもちろん嬉しい。
じゃあコピーレシピでの勝ちに価値はないのか?違います。
別に勝つことが楽しいというのを否定するつもりもないし、コピーレシピだから誰でも勝てるわけでもない。どうあったってその勝利はあなた自身が掴み取った勝利です。
勝ちを目指す必要がないのか?違います。
勝ちを目指すための努力はするべきだと思うし、努力した先の勝利体験は大層魅力的だと思う。ただ自分が使いたくないポケモンを使っても楽しくないというのであれば、無理に使う必要はないし、厳選が苦痛で仕方ないというなら妥協してしまってもいいと思う。自分が楽しいと思える範囲で、最大限の勝ちへの努力をすべきだと思う。

ゲーム is 楽しい

なんにせよ自分が楽しいと実感できることをやってみればいいんじゃないかな。

今回のポケモンはシナリオだけでもすごい楽しめるし、ワイルドエリアに出てくるポケモンが多すぎるので探す楽しみもあるし、対戦が全てではないですよ。
対戦を極めてみたいというならそれも一興、一緒に頑張りましょう。

おまけ:個体値厳選の及ぼす影響

そりゃステータスが高ければ高いほどいいのはわかってるけど、実際どれほど影響するものなの?という話。
例としてミミッキュとドラパルトの対面を考えてみましょう。
ここでミミッキュの性格は攻撃が上がりも下がりもしない性格で、攻撃に努力値を最大限振ったとして、ドラパルトはHPに努力値を4だけ(実数値+1)振ってあるものとしましょう。
この場合、ミミッキュの実際の攻撃ステータスは個体値最大の場合は142、最低の場合は126になります。この16という値がどれだけ影響するか?
個体値最大の場合は62.5%の確率でドラパルトをじゃれつく一発で落とせますが、個体値最低の場合は確実に一発耐えられます。逆に言えば、37.5%の確率で個体値最大と最低で同じような盤面になりうるということです。
この確率を重くみるなら時間かけて厳選すればいいし、大したことないと思うなら厳選にかける時間を別のことに有効活用しましょう。その程度の話です、厳選なんて。