【TCG】アームド・ドラゴンとドラグニティを組合せたい【マスターデュエル】

みなさん、マスターデュエルしてますか?
マスターデュエルの独自制限改定発表もあり、環境に変化が生まれることに期待したいですね!
個人的には鉄獣戦線 フラクトールの規制には賛成ですが、XX-セイバー フラクトールの規制については反対です。早くガトムズのバードコール実装しろ。

さて、本日はアームド・ドラゴンとドラグニティの混成デッキの検討をしていきます。
どちらのテーマも風属性ドラゴン族が中心となっているので、相性がいいはずであるという点に着目し、うまいこと折り合いをつけたいよねという発想です。
どちらのデッキも単体では完成済みなので、そのデッキをベースに検討していきます。

アームド・ドラゴン

デッキの強み

  • 無限巨神鳥が成立させやすい
  • 召喚権を残せる
  • 初動札が豊富
  • 展開開始に特定のカードの組合せを要求されない
  • 自由枠が多め
  • 打点での解決がしやすい

アームド・ドラゴンデッキの一番の売りは、無限巨神鳥が成立させやすいという点です。なにと比較して?って聞かれると困っちゃうんですけど。
必要は手札枚数は異なりますが、最終到達点である無限巨神鳥にアクセスできる初動札が4種11枚採用されています。最終盤面の強固さの割にはこれはけっこういい数字じゃないでしょうか。更に、ルート次第で召喚権が残るというのも推しポイントです。召喚権を使うルートと召喚権を使わないルートがあるのはその分妨害に多少なりとも耐性があると言えるのではないでしょうか。展開ルートを理解されてると適切な位置にうららを当てられるんですけどね。
初動札や展開途中に必要な札が展開自体の潤滑油になるという点も相まって、自由枠の多さもまた魅力です。私は増Gうららを3、抹殺墓穴を2、本当にどうしようもなかった場合用のハリラドンVFD展開用にボーグオライオンを計3枚採用しています。

デッキの弱み

  • 盤面に触りにくく、後攻捲り手段に乏しい
  • 破壊耐性持ちのケア手段がない
  • 妥協展開が存在しない
  • ニビルをケアできない
  • ワンショット火力に届きにくい
  • 二の矢が存在しない
  • 怪獣によって破綻する

無限巨神鳥がこのデッキの強みといいましたが、それ以外の勝ち手段がほぼ存在しないというのがこのデッキ最大の弱みです。だからこそ、他のテーマとの混ぜものにしたいというのが今回のデッキ検討です。
最終到達以外に強い盤面がないので、増Gを打たれた際に『ひとまずここで』という妥協案が存在しません。指名者を打てなかった場合は走り切るか、空盤面でターンを渡すか、いずれにせよ覚悟を決める必要があります。覚悟を決めて走ってみたところでニビルに全部踏み潰されることも多々あります。
展開先に盤面に強く干渉する手段を持たないというのもまた弱い点です。先攻を取って制圧できれば強いですが、後攻での強い動きが本当にありません。一つ改善案としては、《アームド・ドラゴン LV7》《禁じられた一滴》を採用して無理矢理突破を図るというのはあるんですが、禁じられた一滴というカードを私が好きではないという超個人的な理由で採用を見送っています。ハリラドン用のルート抜いて採用するのは全然ありだと思います。高いけど。
盤面に触りにくいというのはそのまま返しのワンショットのしにくさにも繋がります。《ドラグニティアームズ-グラム》も採用して火力の底上げは図っていますが、それでもギリギリ8000に届くかどうかというラインです。盤面にモンスターが残ればさらに余剰火力を用意しなくてはならず、正直無理です。

展開ルート

このデッキの展開ルートは《パイル・アームド・ドラゴン》を着地させるまでにいくつかパターンがあり、そこから先は同じパターンで展開していきます。また、この展開は結局『ランク7が立つ』という内容なので、今後強力なランク7モンスターが登場すればそれにも応用できますし、逆にランク7が出せるデッキならタッチできる内容でもあります。

○パターン1
要求:《アームド・ドラゴン・サンダー LV3》 + 任意のモンスター2枚 + 召喚権
1.《アームド・ドラゴン・サンダー LV3》通常召喚
2.任意のモンスターAを切って《LV3》効果発動、《アームド・ドラゴン・サンダー LV5》特殊召喚
3.任意のモンスターBを切って《LV5》効果発動、《パイル・アームド・ドラゴン》特殊召喚
最も基本的な展開方法。任意のモンスターのうち、LV3orLV7を墓地に送れば次の手札コストを供給することができます。というかそもそもそういうデザインのテーマなので。

○パターン2
要求:《武装竜の霹靂》 + 任意のモンスター2枚
1.《武装竜の霹靂》発動、デッキから《アームド・ドラゴン・サンダー LV3》特殊召喚
2.以降同様
初動がデッキからの特殊召喚になり、召喚権が残る展開ルートです。要求手札枚数は変わらず、引いているならまず発動してみてうららチェックをしてみるという役割も担えるので、ルート1より優秀です。

○パターン3
要求:《砲撃のカタパルト・タートル》 + 任意のモンスター1枚 + 召喚権
1.《砲撃のカタパルト・タートル》通常召喚
2.自身をリリースして《タートル》の効果発動、デッキから《LV5》特殊召喚
以降同様
召喚権を使いますが、要求される手札の枚数が減ります。

○パターン4
要求:《パイル・アームド・ドラゴン》 + 風属性ドラゴン族1枚
1.風属性ドラゴン族を切って、《パイル・アームド・ドラゴン》特殊召喚
召喚権を使わず、要求される手札の枚数も少ない、一番強い動きです。

《パイル・アームド・ドラゴン》着地後
1.《パイル》効果発動、デッキから《LV5》を墓地に送り、《パイル》の攻撃力を上げる
2.墓地に送った《LV5》の効果発動、《嵐征竜-テンペスト》をサーチ
ここまでに《LV5》をコストとして使用する場合、《テンペスト》をサーチしておく
3.《テンペスト》効果発動、墓地の2枚を除外して自身を特殊召喚
4.《テンペスト》と《パイル》で《No.42 スターシップ・ギャラクシー・トマホーク》をエクシーズ召喚
5.《ギャラクシー・トマホーク》の効果発動、トークンを特殊召喚
6.《ギャラクシー・トマホーク》とトークン1体で《ハーピィ・コンダクター》をリンク召喚
7.《ハーピィ・コンダクター》とトークン1体で《王神鳥シムルグ》をリンク召喚
8.トークン2体で《ユニオン・キャリアー》をリンク召喚
9.《ユニオン・キャリアー》の効果発動、《王神鳥シムルグ》に《霞の谷の雷鳥》を装備
10.エンドフェイズに《王神鳥シムルグ》の効果発動、《霞の谷の巨神鳥》特殊召喚
展開後に盤面に《ユニオン・キャリアー》とトークンが1体残るので、召喚権が残っている場合は《巨神鳥》や《アームド・ドラゴン・サンダー LV7》アドバンス召喚することも可能です。《巨神鳥》をアドバンス召喚できた場合、《王神鳥シムルグ》の効果で《烈風の結界像》特殊召喚するプランを選択でき、より強固な盤面になります。

ドラグニティ

デッキの強み

  • 最終盤面に選択肢が持てる
  • 盤面火力を用意しやすい
  • 破壊耐性持ち、アンタッチャブル持ちに解答を持てる
  • ニビルのケアが可能
  • 一滴に対する解答を持つ
  • 最高出力の場合の制圧力が高い
  • 初動となるカードをお互いにサーチしあえる

【ドラグニティ】といえば、言わずと知れた万能ドラゴンサポートである最強フィールド魔法《竜の渓谷》を最大限活用できるというのが一番の特徴でしょう。この《竜の渓谷》をサーチできる効果を持つ《ドラグニティ-レムス》1枚から3妨害+α程度の盤面を用意でき、そして《レムス》自身も《渓谷》でサーチできるというのがドラグニティテーマの強みです。
最終地点足り得るモンスターの選択肢も豊富で、《ドラグニティナイト-アラドヴァル》《ヴァレルロード・S・ドラゴン》の他、《破壊剣-ドラゴンバスターブレード》を装備させることで、無限巨神鳥では咎められないEXデッキからの特殊召喚咎めることが可能です。また、最終盤面の出力は落ちるものの、早期に《クリスタルウィング・シンクロ・ドラゴン》を着地させることでニビルをケアすることも可能になっています。
除去手段も豊富で、ターン1制限のないモンスター除外を行える《ドラグニティナイト-アスカロン》、対象を取らないバウンスを行える《天球の聖刻印》を基本的な展開ルートに組み込める他、《疾風のドラグニティ》の存在から、後攻になってもある程度は戦えるデッキであると言えるでしょう。

デッキの弱み

  • EXからの特殊召喚に制限がかかる
  • メイン、EX共に枠を圧迫する
  • ドロバに弱い

ドラグニティによらず全てのデッキに言えることですが、展開力のあるデッキは多くのカードにアクセスしながら展開を行っていくため、メインEX共に多くの種類のカードを採用する必要があります。その分、デッキの確定枠は増え、メインギミックと関係のないカードはどんどん採用しづらくなります。《レムス》の効果発動後はドラゴン族以外のEXからの特殊召喚が行えなくなるため、EXデッキに採用できるカードの種類にも制限がかかります。
どの展開ルートにおいても、デッキからのサーチが常に絡んでおり、ドロバによるメタには弱くなっています。抹殺の指名者を採用しているので、こちらもドロバを採用することである程度対策は可能ですが、上記の枠が余らないという点が響いてきます。

展開ルート

手札の状況によって展開ルートも最終盤面も大きく変わりますが、手札に制限されない最低限のルートを記載します。

要求:《ドラグニティ-レムス》 + 任意の手札2枚 + 召喚権
1.《レムス》効果発動、《竜の渓谷》をサーチ
2.手札を1枚捨てて《渓谷》の効果発動、《ドラグニティ-レガトゥス》をサーチ
3.《レガトゥス》の効果発動、自身を特殊召喚
4.墓地の《レムス》の効果発動、自身を特殊召喚
5.《レガトゥス》と《レムス》で《ドラグニティナイト-ガジャルグ》シンクロ召喚
6.《ガジャルグ》効果発動、《BF-精鋭のゼピュロス》をサーチしそのまま捨てる
7.墓地の《ゼピュロス》の効果発動、《渓谷》を手札に戻し自身を特殊召喚
8.《ゼピュロス》と《ガジャルグ》で《ドラグニティナイト-ロムルス》をリンク召喚
9.《レムルス》の効果発動、《ドラグニティ・グロー》をサーチ
10.《グロー》発動、デッキから《ドラグニティアームズ-ミスティル》をサーチ
11.《ロムルス》をリリースして《ミスティル》を特殊召喚、墓地の《ガジャルグ》を装備
12.墓地の《グロー》を除外して効果発動、装備された《ガジャルグ》を特殊召喚
13.《ガジャルグ》効果発動、《ドラグニティ-クーゼ》をサーチしそのまま捨てる
14.《ミスティル》と《ガジャルグ》で《聖刻龍王-アトゥムス》をエクシーズ召喚
15.《ガジャルグ》を取り除いて《アトゥムス》の効果発動、デッキから《レッドアイズ・ダークネスメタルドラゴン》特殊召喚
16.《レダメ》効果発動、《ガジャルグ》を特殊召喚
17.《ガジャルグ》効果発動、《霞の谷の幼怪鳥》をサーチしそのまま捨てる
18.捨てた《幼怪鳥》の効果発動、自身を特殊召喚
19.《幼怪鳥》と《ガジャルグ》で《ヴァレルロード・S・ドラゴン》シンクロ召喚
20.《サベージ》の効果発動、墓地の《ロムルス》を装備
21.《レダメ》と《アトゥムス》で《天球の聖刻印》をリンク召喚
22.手札に戻した《渓谷》を再度発動、手札を1枚捨てて《ドラグニティ-ドゥクス》をサーチ
23.《ドゥクス》を通常召喚、墓地の《クーゼ》を装備
24.《クーゼ》効果発動、装備された自身を特殊召喚
25.《ドゥクス》と《クーゼ》で《ドラグニティナイト-ヴァジュランダ》シンクロ召喚
26.《ヴァジュランダ》効果発動、墓地の《クーゼ》を装備
27.《クーゼ》効果発動、装備された自身を特殊召喚
28.《ヴァジュランダ》と《クーゼ》で《ドラグニティナイト-アラドヴァル》シンクロ召喚
最終盤面:2素材《サベージ》(効果無効)、《アラドヴァル》(モンスター効果無効)、《天球》(バウンス)
《ガジャルグ》の効果でサーチしている3種、《ゼピュロス》《クーゼ》《幼怪鳥》のいずれかを初手で引いている場合、そのサーチのタイミングで《破壊剣-ドラゴンバスターブレード》をサーチしておき、22.の《ドゥクス》サーチのタイミングで捨てておくことで、《天球》のリリースされた際の効果でデッキから《ドラグニティアームズ-レヴァテイン》特殊召喚し、相手ターンに不意打ち気味にEX封じを行うことが可能です。

混ぜることによる影響

  • 初動札の増加
  • テンペスト》を共有できる
  • 《パイル》のコストを一部ドラグニティで賄える
  • 先攻の制圧力増加
  • 後攻の絶望感緩和
  • ゴミの抱え落ちの不安
  • リソース維持が困難
  • 《アトゥムス》から《ギャラクシー・トマホーク》のルート
  • 召喚権の消化

まずアームド・ドラゴンとドラグニティの混成により、初動札の種類が増えるのは大きなメリットと言えるでしょう。アームド・ドラゴンの初動4種、ドラグニティの初動4種(うち1枚制限)、最大23枚投入が可能になりました。そのかわり、ルートの初動が増えれば展開の通過点も増えるので、ゴミの抱え落ちのリスクは増加しています。ただし、《渓谷》は任意の手札、アームド各種は任意のモンスターをコストとして要求するため、使用しないほうのルートの通過点はコストとして活用できるため、見た目ほど事故率は上がっていないという体感があります。
混成デッキの独自ルートとして、《ドゥクス》+チューナーのルートから《アトゥムス》を経由して《パイル》を着地させることが可能になりました。最終点は無限巨神鳥だけなのでルート自体の優位性はありませんが、通常召喚権を使わないアプローチで失敗した際のリカバリ手段としての選択肢が増えました。
先攻では制圧力高めの無限巨神鳥、後攻では捲り性能の高いドラグニティという形でルート選択の余地が生まれました。これは大きな進歩です。ただし、どちらのルートも一回リソースを吐き出すと再度の補充は困難であり、展開途中でそれぞれがお互いのリソースを食い合いながら進んでいくため、アームドが返されたらドラグニティ、あるいはその逆をやろうとしても主に手札が足りずに展開できないということが想定されます。

デッキ検討

デッキの混成プランについていくつか検討した案がありますのでそれを紹介したいと思います。それぞれのデッキで『お試し5枚ドロー』を100回トライしてみて、手札の状況から展開可能かを判断した数値を参考で載せておきます。

プラン1:アームドタッチドラグニティ


アームド展開可能:74
ドラグニティ展開可能:32
手札誘発抱え:47
展開不可:13
アームド・ドラゴンデッキに対して、無駄なVFD展開を外し、ドラグニティで使用する最低限の展開を対応できるようにカードを追加するアプローチです。初動札が増えることがメリットであるので、《レムス》は最大限採用しましたが、枚数の問題で《渓谷》はピン投としています。この場合、《渓谷》は初動として扱えないというのが弱みです。ドラグニティの項目内の展開ルートでは《幼怪鳥》と《ヴァジュランダ》を使用していますが、《ドラグニティ-ファランクス》《ドラグニティナイト-バルーチャ》を使用した展開ルートに変更することで、デッキ内の風属性・ドラゴン族比率をできる限りあげるようにしています。事故率の13%という数字をファンデッキにしてはまあいいと捉えるか、実戦レベルからは劣ると捉えるかは難しいところではあります。

プラン2:アームド+ドラグニティ

[
アームド展開可能:83
ドラグニティ展開可能:62
手札誘発抱え:53
展開不可:7
アームド・ドラゴンとしての展開幅を狭め、《渓谷》と《テラ・フォーミング》を最大枚数採用できるようにしました。初動札は減らさないようにし、展開途中の札は最低限の採用としています。LV7、LV10が苦渋のリストラです。非常に遺憾ですが、デッキパワー的にはかなり大きく上昇します。特筆すべきは初動札の枚数で、計7種18枚、デッキの4割が初動として使用できる札になりました。93%でどちらかの展開にはたどり着けるというのはかなりいい数字と言えるでしょう。
また、アームド展開可能だった割合も上がっているという点が非常に悩ましいところで、これはつまりLV7とLV10は事故要因でしたと言われているわけで。まあ別にLV10強いカードではないですからね、悲しいですが。

プラン3:ドラグニティタッチアームド


アームド展開可能:36
ドラグニティ展開可能:69
手札誘発抱え:54
展開不可:14
『極論、アームド・ドラゴンの強い動きってパイル1枚から無限巨神鳥につながるという一点に限るのでは?』という思想のもと、必要最低限のカードに採用を絞り、基本ベースをドラグニティデッキにしたパターンです。アームド部分の初動は減りますが、ドラグニティを多く採用できるようになった分、優秀なドラグニティの初動カード《ドラグニティ-セナート》が無理なく採用できるようになりました。また、枠にゆとりができたので、《破壊剣士の守護絆竜》含むEX封じの動きも採用できるようになっております。
初動が減った分、明確に事故が増えました。不思議なのが、ドラグニティ初動が増えたはずなのにドラグニティ展開可能だった確率がさほど上昇していない点ですね。もっと明確にあがるのであればこれもありだなと思えたんでしょうけど。

総括

まだまだ調整の余地や、展開ルートの研究ができるデッキだとは思っています。デッキパワーについても環境デッキには及ばないものの、プラチナ帯で遊べるぐらいはあると感じていますので、ぜひともプレイしていただき、ともにデッキレベルの向上を図りたいと思っております。
あと、デッキ名称募集中です。